
ワルツとは?
四分の三拍子の軽快・優美な舞踊曲。円舞曲。また、それに合わせて踊る社交ダンス。とりわけショパンのワルツは、ワルツ本来の明るいものと、内面の心情吐露のワルツ(ワルツリズムを使用した抒情詩)に分類される。
ワルツという言葉は、小中学校の音楽の授業で一度は耳にしているかもしれない。
音楽に教養がある方は、ご存知かもしれない。ワルツとは四分の三拍子!
でも、ショパンのワルツは少し異なることまではご存知だろうか?
ワルツの既成概念を覆した!
ワルツは、ショパン以前から既成のジャンルとして開花して最盛期を迎えていた。
ワルツの発祥はドイツ・オーストリア圏で、ヨハン・シュトラウスが数々の優雅で華やかなウィンナ・ワルツを作曲し、本場ウィーンを中心に爆発的な人気を博していた。まさにワルツは踊るための音楽だった!
ところが、ショパンは自分にしか書けないワルツを作る。
抒情詩的なワルツだ!
もちろん、既存から存在するワルツも書いているが、抒情詩的なワルツに比べれば少ない。
音楽家として彼自身として表現したいものが抒情詩的なワルツにはあった。
19歳にウイーンへ演奏旅行に行った彼。
抒情詩的なワルツを披露したが、音が小さく聴衆からの受けは良くなかったとのこと。
それでも、彼は周囲に合わせず、時代を先取りした音楽を作って行った。
彼の音楽に対するプライドかもしれない。
そのおかげで今、ショパンワルツの不朽の名作を聴くことができる。
とてもありがたいこと!
生涯19曲のワルツを作った!
大まかな構成は以下の通り。
◉ 第1番〜第8番:生前出版されたもの。抒情詩的ワルツと本来ワルツは半々。
◉ 第9番〜第14番:死後出版されたもの。また、彼の死後発見された作品を収録。
◉ 第15番〜第19番:ショパンが少年時代に作った作品。
この中で特にショパンらしい不朽の名作と言われているのが、第7番C#mである。
ピアノレッスンでショパンの入門として取り上げられる機会が多い作品でもある。
この曲を作曲したのが彼が37歳くらい(ちょうど恋人と別れた年)と言われており、死の2年前くらい。
孤独な晩年の心境がにじみ出た哀愁漂う絶品のワルツ!
著者も中学生の頃、先生から与えられた課題曲がこの曲。最初に弾いたショパン。
当時、ショパンの背景など知らずに弾いていたので感慨深いと思ったことはなかった。
けれど、ショパンのことを知り、彼がどのような気持ちで作曲したのか想像するようになった。
どんなに辛かったのか?あの幸せな時間はもう戻らないのか?思い出・思い出・悲しい現実…。
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◉ Arthur Rubinstein(アルトゥール・ルービンシュタイン)